2019/07/30
山田 陽介
大船渡高校の決勝戦の采配から(●^o^●)
各地で、甲子園予選の決勝戦が繰り広げられている今日この頃ですが、
ネットニュースでも、この話題が出ない日はありませんね。
「大船渡高校のエースを決勝戦で投げさせなかった判断はどうだったのか」
元プロ野球の方の意見や、現役プロ野球選手の声、
または、同じ指導者として、他校の野球部の監督などがコメントをしていらっしゃいます。
私も、20年前は高校球児として甲子園を目指していましたので、私なりの視点から少々コメントさせて頂きたいと思います。
私は、監督さんの下した決断に、感服しました。
様々なご意見はあると思います。
出場させた方が勝つ可能性は高かったのは、誰が見ても明らかであります。
でもこの監督さんが言われた
「3年間の中で壊れる可能性が一番高いと分かっている試合に出させる決断は私にはできなかった」
という言葉が、全てを物語っていると思います。
もちろん、監督さんも甲子園を目指していたはずで、子どもたちの想いも十分にわかっていたはず。
でも、自分の決断で、一人の18歳の少年の将来を奪うかもしれないという決断は、私にもできません。
私たちの教育現場で言えば、
「受験に失敗する可能性が高いとわかっていても、イチかバチかで受けさせるか」
という決断に近いように感じました。
私は、今までに何度もこの話題について考えてきました。
未だに結論は出ておりません。その生徒によって、考えることが違うからです。
でも今回のシチュエーションであれば、受験に失敗する=夢をあきらめるという状況であれば、
私は躊躇なく、志望校を変更させます。
理由は、ゴールはそこではないからです。
目指して勉強してきた気持ちは分かります。
悔しい気持ちも分かります。だからと言って、指導者の一言でその子の将来を奪う決断は出来ません。
また、一生の記憶としての残るであろう受験の失敗と言う経験を、私は決断することは出来ません。
これだけの注目を浴びる決断を迫られた監督さんは、非常に辛かったと思います。
今後、佐々木君が大きく羽ばたいてくれることを願うばかりです。