2023/08/30
山田 陽介
夏の終わりに思う(●^o^●)
明日で8月も終わりです。
夏の終わりに、数年前に熱く心を動かされた事をご紹介させて頂きたいと思います。
私も20年以上前は、白球を追いかける高校球児の一人として
甲子園に向けて部活動と勉強の両立に苦しみながら過ごしていました。
今回は、当時高校3年生となったある生徒の紹介です。
皆さんもご存知の通り、コロナ禍の全国高校野球選手権甲子園大会は春夏共に行われませんでした。
他の部活も同様ですが、部活に打ち込んできた高校生にとって、最後の大会が行われないことの悔しさは言い表せません。
中には、大学や社会人、またはプロとしてその競技等を続けていく人もいますが、
高校生の部活動を最後に、引退するという人の方が多い様に思います。
どんなに辛くても、終わりがあるから頑張れる。心残りがあったとしても、終わりがあるからけじめがつけられると思います。
その終わりを予想外のコロナによって奪われた気持ちは、想像できないほど悔しいと思います。
ましてや、話の主人公のT君は県岐阜商の硬式野球部で、春の甲子園の出場権も獲得したのに中止になり、
夏の甲子園予選もなくなり、代替地区大会も学校内クラスターの発生により事態となりました。
県岐商野球部と言えば、岐阜県内の野球部として常に上位に居て、練習量も半端じゃないほど行います。
また、数年前には鍛治舎監督を招き、甲子園へ出るのではなく、甲子園で勝ちあがるチームを作ってきたと聞きました。
ボーイズリーグやリトルリーグなど、中学校から硬式野球に携わり、その中でも中心人物となる子が多く進学する県岐阜商で、
中学軟式野球からレギュラーとなり、中心人物となるのは決して簡単ではありません。3年間公式戦には出れない子も多く居ます。
そんな中、T君は中学校の軟式野球の出身です。
彼もまた、3年間、公式戦には出場することはありませんでした。
でも、最期までチームメートと共に練習に取り組み、泥だらけになりながら汗を流してきました。
そして夏の終わりに行われた、県岐阜商と東邦の引退試合。
9回ツーアウトの守備から、T君は試合に出場しました。
どんなに苦しい、辛い練習でも、レギュラーで活躍する選手は頑張れると思います。
でも、チームメートの中にはどんなに練習しても試合には出れない選手もいます。
それでも、最期まで称えあい、共に汗を流し、切磋琢磨する姿は、人の心を動かします。
試合後のコメントで、足が震えるくらい緊張したと笑顔で語っている姿に、私は感動しました。
勉強でも、悔し泣きよりは嬉し泣きが良いですが、泣けるほど頑張る子供たちになって欲しいと心から想います。