2025/12/05
校舎
吉田 一平
親が考えるべきお金の事情
子育てで一番お金がかかるのは「大学受験」です。
小学生・中学生の親さんにおかれましても、大学受験にかかる費用について理解しておくことはとても大事です!
今回はお金をテーマに解説していきます!
1. 受験時にかかるお金
受験料
大学の受験料は、私立大学で1校あたり約3万〜3万5,000円、国公立大学でも共通テストと二次試験を合わせると数万円かかります。
併願校が増えれば、10万円、20万円と簡単に膨らみます。
ここで重要なのは「何校受けるか」ではなく、「なぜその学校を受けるのか」を明確にすることです。
安全校・実力相応校・挑戦校のバランスを考えつつ、無理のない併願計画を立てることが、結果的に家計を守ります。
交通費・宿泊費
地方在住で都市部の大学を受験する場合、交通費や宿泊費も大きな負担になります。
1回の遠征で数万円かかることも珍しくありません。
オンライン入試や地方会場の有無など、最新情報を早めに確認することで、無駄な出費を抑えることができます。
2. 合格後・入学後にかかるお金
合格はゴールではなくスタートです。
むしろ、ここからが本格的な「教育費」の始まりと言えます。
入学金・授業料
私立大学の入学金は20〜30万円前後、初年度の授業料・施設費などを含めると、初年度納入金は100〜150万円程度が一般的です。
国公立大学でも年間約50〜60万円の授業料がかかります。
合格発表から入学金の納入期限までは非常に短く、数週間しかない場合もあります。
ここで慌てないためにも、「合格したらすぐに必要なお金」を事前に把握しておくことが重要です。
一人暮らしの費用
自宅外通学の場合、家賃・光熱費・食費などの生活費が新たに発生します。
地域差はありますが、年間100万円以上かかるケースも少なくありません。加えて、引っ越し費用や家具・家電の購入費も初年度に集中します。
3. 奨学金・教育ローンとの向き合い方
大学進学にあたり、奨学金や教育ローンを利用する家庭も多いでしょう。
奨学金には「給付型」と「貸与型」があります。
特に貸与型は、将来子ども自身が返済していくお金です。「借りられるから借りる」のではなく、「返せるかどうか」を親子で話し合うことが欠かせません。
教育ローンも同様に、家計全体への影響を冷静に考える必要があります。無理なく返済できる範囲を見極めることが、親の重要な役割です。
4. お金の話を親子で共有する重要性
大学受験のお金の問題で最も大切なのは、「親だけで抱え込まない」ことです。
どこまで支援できるのか、何が現実的なのかを、早い段階で子どもと共有することで、進路選択はより現実的で納得感のあるものになります。
お金の制約は、決して夢を否定するものではありません。条件を知った上で選ぶからこそ、進学後の後悔を減らすことができます。
大学受験は、学力勝負であると同時に、家計とのバランスを取るプロジェクトでもあります。
受験前・受験時・入学後にどのようなお金が、いつ、どれくらい必要なのかを把握し、余裕をもって準備することが、親にできる最大のサポートです。
「知らなかった」では済まされないからこそ、早めに考え、話し合い、備える。それが、子どもの挑戦を安心して応援できる土台になります。
一人で不安を抱えずに、何かあればいつでも相談してくださいね!