2025/11/16
校舎
村瀬 功
大学受験にかかる費用を賢く抑える3つのポイント
お子さんの大学受験が近づいてくると、学費だけでなく「受験そのものにかかる費用」も気になりますよね。
実は、受験の仕方次第で数十万円の差が出ることも。
今回は、受験費用を賢く抑えるためのポイントをお伝えします。

① 私立大学の受験費用、思った以上にかかります
まず知っておいていただきたいのは、私立大学の受験にかかる費用の実態です。
1校あたりの一般入試受験料は約35,000円が相場です。「それくらいなら…」と思われるかもしれませんが、
問題はここから。
多くの受験生は複数の大学・学部を受験します。
実際の費用例
- 3校受験した場合: 35,000円 × 3校 = 105,000円
- 5校受験した場合: 35,000円 × 5校 = 175,000円
さらに、これに加えて以下の費用も必要になります:
- 共通テスト受験料: 18,000円(3教科以上)
- 交通費・宿泊費: 遠方の大学を受験する場合、1回あたり2〜5万円
- 願書取り寄せ・証明写真代: 数千円〜1万円程度
最近では試験会場を地方都市に設ける大学も多くなってきました。
どこで受けても判定に差はありません。
少しでも費用を抑えるためにも地方受験を活用しましょう!!
② 出願締め切り日を確認して!共通テスト前か後かが重要
受験費用を抑える大きなポイントが出願締め切り日の確認です。
特に「共通テストの前か後か」が重要になります。
共通テスト前締め切りの場合
多くの私立大学の一般入試は、共通テスト実施日(1月中旬)より前に出願締め切りを設定しています。
つまり、共通テストの自己採点結果を見る前に、出願する大学を決めなければなりません。
- デメリット: 実力がわからない状態で「念のため」と多めに出願してしまい、結果として無駄な受験料を払うことに
- 受験料の無駄: 共通テストの結果が良好だったのに、安全校を3校も受験してしまった…というケースも
共通テスト後締め切り・共通テスト利用入試
一方で、共通テスト後に出願できる入試や、共通テスト利用入試を活用すれば:
- 共通テストの点数を見てから出願できるため、より戦略的な受験が可能
- 共通テスト利用入試の受験料は15,000〜18,000円程度と一般入試より安い
- 個別試験を受けずに済む場合もあり、交通費・宿泊費の節約にも
賢い出願スケジュール
- 各大学の出願締め切り日を一覧表にまとめる
- 共通テスト前に出願が必要な大学を最小限にする
- 共通テスト後に出願できる枠を確保しておく
- 共通テスト利用入試を積極的に活用する
この戦略により、受験料を5〜10万円削減できるケースも多くあります。
③ 実は推薦入試が最大のコストダウン
多くの保護者の方が見落としがちなのが、推薦入試のコストメリットです。
推薦入試の費用メリット
**学校推薦型選抜(指定校推薦・公募推薦)や総合型選抜(旧AO入試)**の受験料は、一般入試と同じ約35,000円です。
しかし、大きな違いがあります.
- 合格したら基本的に1校で終了 → 複数校受験の必要がない
- 11〜12月には進路が決定 → 一般入試の受験料が不要に
- 交通費・宿泊費も最小限 → 受験回数が少ない
- 精神的負担の軽減 → 早期に進路が決まることで、家族の負担も減少
具体的な費用比較
一般入試で私立大学進学の場合:
- 受験料: 35,000円 × 8校 = 280,000円
- 交通費・宿泊費: 100,000円
- 合計: 約38万円
推薦入試で合格した場合:
- 受験料: 35,000円 × 1〜2校 = 35,000〜70,000円
- 交通費: 10,000〜20,000円
- 合計: 約5〜9万円
差額は約30万円!
推薦入試の注意点
もちろん、推薦入試には条件があります:
- 一定の評定平均が必要(多くは3.5〜4.0以上)
- 出願条件を満たしているか確認が必要
- 合格したら入学が原則(専願の場合)
しかし、条件を満たしているのであれば、経済的にも精神的にも推薦入試は大きなメリットがあります。