蘇原校
宮本晋佑
高校生向け
3人以上のお子さんがいる家庭の制度
「うちは対象外だと思っていました」
面談で保護者の方とお話ししていると、
こう言われることがあります。
子どもが3人以上いるご家庭向けの支援制度は、
ここ数年でかなり拡充されているのですが、
正直なところ、
知らないまま対象から漏れてしまっているご家庭が、
思っている以上に多いと感じています。
さらに厄介なのが、
制度によって「子どもの数え方」の基準が違うという点です。
ここを混同したまま「うちは対象外」
と判断してしまうケースも見てきました。
この記事では、
子ども3人以上のご家庭に関わる2つの制度、
大学の授業料無償化と児童手当について、
それぞれの内容と、
見落とされがちなポイントを整理してお伝えします。
制度①:子ども3人以上なら、大学の授業料・入学金が無償に
2025年度から、
子どもを3人以上扶養している世帯を対象に、
所得制限なしで大学等の授業料・入学金が
支援される制度が始まりました。
支援の内容は、
私立大学の場合で授業料の減免上限が年70万円程度、
入学金の減免は入学時(1年生前期)の申請のみで
上限25万円程度が目安です。
学校の種類(国公立か私立か)によって
上限は変わりますが、
これまで所得制限で対象外だったご家庭も、
収入にかかわらず利用できるようになったのは大きな変更点です。
見落とされがちな条件:「同時に」扶養していることが必要
ここで、多くの方が誤解しやすいポイントがあります。
この制度の対象になるのは、
子どもを3人以上「同時に」扶養している世帯です。
たとえば、
3人きょうだいのうち一番上の子が
すでに就職して扶養から外れている場合、
その時点で扶養している子どもは2人になり、
制度の対象外になってしまいます。
「うちは子どもが3人いるから大丈夫」と思っていても、
上の子の状況によっては対象外になることがある、
という点は、ぜひ知っておいていただきたいところです。
制度②:児童手当も拡充。第3子以降は月3万円に
もう一つ、
大学無償化と合わせて知っておきたいのが、
児童手当の拡充です。
これまで中学生以下が対象だった児童手当は、
高校生年代まで支給対象が広がりました。
そして、第3子以降については、
0歳から高校卒業まで、月額3万円が支給されます。
ここが混同しやすい:「第3子」の数え方は、大学無償化と違う
そして、ここが今回この記事で一番お伝えしたいポイントです。
大学無償化の「3人扶養」の条件は、
先ほどお伝えした通り「同時に扶養していること」が必要で、
上の子が独立すると対象から外れてしまいます。
ところが、児童手当における「第3子」の数え方は、
これとは基準が違います。
上の子の年齢について、
進学しているかどうか、
同居か別居かにかかわらず、
親から経済的な負担(仕送りなど)を受けている場合は、
22歳になった年度末まで「扶養している子」
としてカウントされる扱いに見直されました。
つまり、上の子が大学生や社会人になっていても、
親が生活費などを負担していれば、
児童手当の「子どもの数」としては
カウントされる可能性がある、ということです。
大学無償化は「同時に扶養」で厳格に、
児童手当は「22歳年度末まで」で幅広く。
この違いを知らずに、
「うちは第1子が独立したから、もう多子世帯の支援は関係ない」
と思い込んでしまうと、
本来受けられる児童手当の増額分を見逃してしまう可能性があります。
子どもの人数で、将来の選択肢が制限されるべきではない
私は、子どもが何人いるかによって、
進学の選択肢が狭まってしまうことがあってはいけないと思っています。
「3人目が生まれたら、上の子の進学はあきらめないといけないかもしれない」
そんな不安を抱えながら
子育てをしているご家庭があるとしたら、
それはとても残念なことです。
だからこそ、こうした制度が拡充されていること自体を、
まず知っていただきたいと思っています。
制度を知っているかどうかで、選択肢が変わる
塾として面談をしていると、
こうした制度をまったく知らなかった、
というご家庭に出会うことが少なくありません。
それだけでなく、
制度の存在は知っていても、
細かい条件や数字までは理解できていない、
というケースも多いと感じています。
情報を知っているかどうかで、
進路の選択肢の広がり方が大きく変わってしまう。
これは、成績を伸ばすこと以上に
大事な部分であると、正直思っています。
だからこそ、私たちは面談の場で、
こうした制度についても丁寧にお伝えするようにしています。
「うちは対象外かも」と思っている方へ
もし、「うちは子どもが多いから、進学は難しいかもしれない」
と感じているとしたら、
一度、制度の内容を確認してみることをおすすめします。
思っていたよりも対象になる可能性がありますし、
逆に「同時に扶養」という条件に当てはまらず、
想定していたほどの支援を受けられないケースもあります。
どちらにしても、
正確な情報を早めに知っておくことが、
後悔のない進路選択につながります。
まずは、お気軽にご相談ください
制度の詳細な条件や、
ご家庭ごとの状況に応じた支援内容については、
個別に確認が必要な部分も多くあります。
「うちの場合はどうなるのか知りたい」という方は、
ぜひ一度、面談でご相談ください。
進路や制度について
早めに情報を整理しておくことで、
お子さんの選択肢を、
費用の不安で狭めることのないように
していただけたらと思っています。