GKの進学塾

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高富校

山田陽介

小学生向け, 中学生向け

多様性と子どもの自由は、同じではない。

最近、教育の場で「多様性」という言葉を耳にする機会が増えました。

一人ひとりの個性を認めること。
それぞれの考え方や価値観を尊重すること。

これは、子どもたちがこれからの社会を生きていく上で、とても大切なことだと思います。

ただ、塾で子どもたちと毎日向き合っていると、少し気になることがあります。

それは、

「多様性を大切にすること」と「子どものやりたいようにさせること」が、いつの間にか同じ意味になっていないだろうか。

ということです。

「自分のペースでやりたい」は、どこまで認めるべきなのか

先日、塾でこんなことがありました。

ある生徒が、宿題をやってきませんでした。

理由を聞くと、

「僕は自分のペースで勉強する方が合っているから、宿題はやらなくてもいいと思う」

という答えが返ってきました。

確かに、勉強の仕方には個人差があります。

朝の方が集中できる子もいれば、夜の方が集中できる子もいます。

一気に終わらせる方が得意な子もいれば、少しずつ積み重ねる方が合っている子もいます。

そうした違いは、当然尊重していい。

でも、それと「やるべきことをやらなくてもいい」は、別の話です。

宿題には、授業で学んだことを定着させるという役割があります。

だから私は、その生徒にこう話しました。

「君のやり方を大切にすることは必要だと思う。でも、自分のやり方を大切にすることと、やらなければいけないことをやらなくていいことは違うよ。その上で、どうやったら自分に合った勉強ができるのかを考えてみよう。」

私は、これが「多様性を尊重する」ということだと思っています。

自由とは、「何をしてもいい」ということではない

子どもに「自分で考えてほしい」。

多くの保護者の方が、そう願っていると思います。

私も同じです。

自分で考え、自分で選び、自分で行動できる人になってほしい。

でも、そのために最初から何でも自由にしてしまえばいいのかというと、私はそうは思いません。

むしろ子どもが小さいうちは、

「ここまではやろう」

「これは守ろう」

という土台を、大人が一緒につくってあげることも必要です。

その土台があるからこそ、その中で「自分はどうするのか」を考えられるようになります。

例えば、

「宿題をやる」

ということを家庭のルールとして決めたとします。

その上で、

「国語からやるのか、数学からやるのか」

「夕食前にやるのか、夕食後にやるのか」

「30分ずつ休憩を入れるのか」

を子ども自身に考えさせる。

これなら、

「やるべきこと」は大人が支えながら、
「どうやるか」は子どもに任せる。

ということができます。

私は、この積み重ねが本当の意味での「自主性」につながっていくのだと思っています。

「子どもに任せる」と「子ども任せ」は違う

塾でも、よくある場面があります。

テスト前に、

「何を勉強するの?」

と聞くと、

「自分で考えてやります」

と答える子がいます。

もちろん、自分で考えることは大切です。

しかし、初めて受験をする中学生が、受験勉強のすべてを自分だけで判断できるでしょうか。

テスト勉強でも同じです。

どの教科を優先するのか。

どこまでできれば十分なのか。

間違えた問題をどうやってやり直すのか。

いつまでに何を終わらせるのか。

経験がなければ、判断できないことはたくさんあります。

だから大人が、

「まずはここをやろう」

「ここまでできたら次に進もう」

と道筋を示す。

その中で少しずつ、

「次は自分で計画を立ててみよう」

と任せていく。

私は、この順番が大切だと思っています。

子どもに任せることと、子ども任せにすることは違います。

「自由」は、力がついてから広げていけばいい

例えば、スポーツでも同じではないでしょうか。

基本的なフォームを教わる。

ルールを覚える。

基礎練習を繰り返す。

その上で、自分なりのプレースタイルを身につけていく。

勉強もよく似ています。

基礎を身につける。

決められたことをやり切る。

間違いを直す。

そして、その先で自分に合った勉強方法を見つけていく。

最初からすべてを自由にするのではなく、必要な土台を身につけた上で、自由の幅を広げていく。

その方が、子どもは本当の意味で「自分で考える」ことができるようになります。

ご家庭でも、「ルール+選択」を意識してみてください

では、家庭ではどうすればいいのでしょうか。

難しいことをする必要はありません。

例えば、

「ゲームをするなら宿題を終わらせてから」

というルールを決める。

その上で、

「今日はどの宿題からやる?」

と聞いてみる。

「部屋を片づけなさい」

だけではなく、

「自分の机の周りはどうしたら使いやすくなると思う?」

と考えさせてみる。

大切なのは、

「何をするか」まで全部大人が決めるのではなく、守るべきラインを決めた上で、その中の選択を子どもに渡すこと。

だと思います。

そして、できたときには、

「ちゃんとやったね」

だけではなく、

「自分で順番を考えたのがよかったね」

「前より早く終わる方法を考えられたね」

と、その子自身の工夫を認めてあげる。

そうすることで、子どもは少しずつ、

「言われたからやる」から「自分で考えてやる」

へと変わっていきます。

子どもが自立するために、大人が関わる

「子どもを自由にさせることが、自立につながる。」

これは、半分正しくて、半分違うのではないかと私は思います。

何でも子どもに任せることが、自立なのではありません。

必要なときには大人が支える。

間違っていれば伝える。

できていなければ、一緒に原因を考える。

そして、少しずつ自分でできる範囲を広げていく。

その繰り返しの先に、本当の自立があるのだと思います。

塾でも、私は子どもたちに「自分でやりなさい」と突き放すだけにはしたくありません。

できないところがあれば一緒に考える。

やり方が分からなければ教える。

必要なときには厳しく伝える。

そして、できるようになったら、少しずつ手を離していく。

本気で子どもと向き合うというのは、何でも許すことでも、何でも厳しくすることでもありません。

その子に今必要なものを考え、必要なときに手を差し伸べ、必要なときには背中を押すこと。

私は、それが教育だと思っています。

多様性を大切にする。

子どもの個性を尊重する。

そして同時に、責任やルールの大切さも伝える。

この二つは、決して矛盾しません。

むしろ、

「守るべきものを知っているからこそ、その中で自分らしく考えられる。」

のだと思います。

子どもたちが将来、自分で考え、自分で選び、自分の人生を歩いていけるように。

そのために、今は私たち大人が一緒に考え、一緒に支える。

GKでは、そんな姿勢を大切にしながら、日々子どもたちと向き合っています。

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